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2.ミルスペックは厳しい規格と聞いていますが、実感が沸きません。


例えば、通常われわれが生活する周りにはありとあらゆる規格が存在して
いることはご存知ですね。洗濯機にせよ、テレビ、ボールペン、セーターなど
すべてが規格品なのですが、これらはすべて「人間の生活圏」で100%の
性能を発揮するように作られています。逆にいえば、それ以外の環境では
100%性能を発揮しなくてもよいように作られています。この性能を測る尺
度はいろいろありますが、例えば生活する上での通常の温度や湿度、衝撃
や重力などがあげられます。JIS規格などはその好例です。

しかし、MILスペックは遠い宇宙や空間、深い海底、熱い砂漠地帯や熱帯
雨林また北極や南極のような極地でもその性能を100%発揮するように
求めるものです。ですから、材料からして違いますし、試験方法やその運用
基準もまったく違ったものです。これがいわゆるMILスペックが「厳しい規格」
といわれる所以です。

現在、MILスペックはその数が2万件とも3万件とも言われていますが、航空
機や電子通信システムなどの部品や材料のみならず、靴や帽子、缶詰や鉛
筆削りといった生活用品や事務用品に至るまで何でもあります。しかし、近
年のMILスペック改革では、こういった特殊で高価なMIL規格品は見直され
て、特例以外は民生品にとってかわるようになってきています。