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MIL-B-7883とMIL-B-007883の違いは何か。

2007.7.8

調査依頼 
MIL-B-7883とMIL-B-007883の違いは何か。MIL-B-7883はRev.Bでキャンセル,MIL-B-007883はRev.Cでキャンセルされている。 

調査回答 
MIL-B-007883(BRAZING OF STEELS, COPPER, COPPER ALLOYS, NICKEL ALLOYS, ALUMINUM & ALUMINUM ALLOYS)はInterim Specification(暫定仕様書)である。「MILスペックの定義」について記述したMIL-STD-961の5.2.3.3.A項に「番号の前に00と付記されたスペックは暫定仕様書であることが記載されている。また、MIL-B-007883には(AS)が末尾に付記されている。これはLimited Coordination(限定調整)付き文書である。
例えば、MILーB-7883は何も末尾に付記されていないので、Coordination(調整済み)文書と呼ばれる。この「調整」とは米国防総省(DOD)の傘下にある各軍(陸海空、海兵隊)やその他の利用部門が当該スペックを共通仕様書として了解したものを指している。限定仕様書は( )に記されたコード部門においてのみ、利用が了解されたものである。この場合、(AS)は米海軍のNaval Air System Commandの略号。この定義は、上記同様MIL-STD-961の5.2.3.2によって記載されている。そこで、この2つの文書は内容が等しくとも、00がついた文書は米海軍が採用する限定仕様書で、かつ暫定仕様書であり、また7883の方は全軍が了解した(調整した)仕様書である。米海軍は何らかの理由、例えば調整するための時間的余裕が無い場合、限定的に自軍向けのみに適用したなどで暫定的に作成した。現在双方ともCANCELされて、別の文書が呼び出されているが、米海軍調達に関わる業務の場合はこの限定仕様書およびその呼び出し文書を追従する必要がある。しかしながら、それ以外は調整済み文書(7883)を採用することが求められている。このようにMILスペックは各軍でバラバラに作成されてきた経緯があり、その結果共通運用に支障をきたすケースがあった。またコスト要因ともなった。MILスペック改革以降、できる限り「調整」済み仕様書を運用することが義務付けされているが、さまざまな理由で現在でもこのような事例は数多く見受けられる。