認定品の調査精度を高くすることは企業の信頼性を高めることになる。
2007.9.24
データクラフトの認定品に関する調査回答が多くのプライム・ユーザにとって非常に重要度が高く慎重に扱われているとの評価がある。その理由として認定品調査の場合ユーザ企業にとっては認定品であるか無いかが取引に重大に関与し調達業務に多大な影響を与えるからであるという。例えばここに挙げる事例のように認定品目表(QPL)に無くても認定されているというエビデンスが入手できれば調達変更がなされなければならないという事態がある。
認定品目(QPL)調査の事例
FED-STD-595は色指定の規格である。そこで某ユーザは指定色37038(Aircraft Black)を必要としたが当該色はQPLに記載されていない。そこで当該色を既存の調達ルートで調査したところHC社の08628KUZが認定品として該当し、QPL番号( Q1619)が認定されているという情報を得た。しかしながら調達を決定する現場としては調達ルートからの情報は当該メーカに確認したわけで情報精度が低くそれだけで調達を決定することはできないとした。それは商売が優先する限り情報精度は当てにはできないという事情があるからである。データクラフトは上記商品が確かに認定品として使用可能かどうかを図る必要性が生じた。そこでデータクラフトはユーザの認定品決定部門が納得すべく次の2つのピンポイント調査を実施した。ひとつは当該メーカに対して当該製品がDODの認定品であることの証明を要求した。つぎにDODに対して当該製品が認定品として登録されていないが認定品として了解していいかを確認した。その結果当該メーカからは当該製品がDODから認定を受けている証拠を提出した。またDODもその事実を認定した。これにより某ユーザは安心して当該製品の調達に切り替えることができたというわけである。
一般に認定品情報は海外支店や商社経由でもたらされる
従来このような情報はユーザ企業の海外支店や商社経由でもたらされるが、一般的に情報精度が低くて信用性に欠けるものが多いと指摘されている。その理由は往々にして認定品に対する担当者の理解力が欠けるため、また的確なソースを持ち合わせていないために調査回答がぼやけて意思決定にそぐわない場合があるからである。海外支店や商社はそれなりの知識やルートは備えているが認定品決定部門の評価は厳しい。そのような回答で企業の調達業務を左右させることは危険性が高いというのが認定品決定の現場における真意なのである。その意味でデータクラフトによる回答はピンポイントでエビデンスを引き出してくれるので精度が高く利用価値があるということである。
当該メーカからの回答は信頼度が低い
またとくにMILスペック認定品の場合認定品メーカ自身がいくら自社品が認定されていると回答してきても現場担当者からすると信用度や精度は低く、やはり米国防総省(DOD)が認定していることを認めてくれないと使用できないとしている。データクラフトの調査が個別スペックや個別認定品のDOD担当者からの回答を引き出してくれる点で精度が高いと評価されるのはユーザが求める回答を入手するということにある。
DOD自体がQPLは最新ではないことを認めている
ご存知のようにDODは従来の認定品目表(QPL)を新しく認定品目データベース(QPD)に切り替えている。その理由はQPLの発行が認定品目の現状に追いつかないという背景がある。DODが自ら認めているQPLに掲載されない認定品が数多く存在するという事実はユーザ各位がこまめに確認をしていかなければならないということを教えている。いずれにせよこのようにMILスペックやその認定品に関する調査はユーザ企業の方向性を変える重要な業務であるだけに十分注意して当たらなければならないとされている。
認定品の採用は企業の信頼性を表す
この事例は認定品ひとつをとってみてもユーザ企業にとっては単なる調達業務の一環であるという認識に留まらず、企業の信頼性という観点で認定品の決定をしなければならない現状があるということを教えている。その意味でユーザ企業にとって認定品やMILスペックの運用については精度の高い情報を必要としており、そのための確認作業やエビデンスの入手は企業の信頼性を維持する上からも大変重要な業務となっていることを知る必要がある。弊社の調査業務はこのようなユーザ企業の意思決定に重要な情報提供をしておりそれが巻頭で述べたように弊社の調査回答が多くのプライム・ユーザにとって非常に重要度が高く慎重に扱われているとの評価がある理由となっている。