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認定品取得問題

2007.10.30

最新版のMILスペック等に適合した認定品の取得は今日の防衛航空業界にとって必要不可欠なものとなっている。しかしながら現実には米国防総省(DOD)の最新版QPLの維持が非常に厳しい状況にあり、これらを取得するユーザにとっては認定品の「正式」取得をどうするかという難しい問題に直面している。ここではこれら認定品に関する調査事例の中からいくつかを紹介するので参考にしていただきたい。なおユーザはメーカに認定証の提示を求めることができるが、あくまでも認定品を取得する責任があることを忘れてはならない。

【事例】メーカに認定証の提示を求めなさい。
MIL-DTL-81706の最新版は2006年に発行されたB (1)版であるが、認定品目表の最新版(QPL-81706-16(2))を確認したところ発行が2002年であり上記最新版スペックに対応したものではない。そこで最新版スペックに対応した認定品を調達したいと考えており認定品情報(商品名、メーカーなど)の確認をお願いしたい。
【回答】
添付(省略)はQPL-81706に認定されたことを示すメーカ・リストである。メーカがスペック品を生産することを承認されている場合、当該メーカはDODの該当部門(Laboratory)からの認定証(Letter Of Authorization)を持っていることに留意する必要がある。メーカが認定資格を与えられたことを保証するQPL(QML)上でリストされていなければ、ユーザはその認定証の提示をメーカに要求する必要がある。
【事例】取得企業は認定受領に責任がある。
SAE-AS5272AはそのNC版では要求しなかった材料認定要求をしている。当該項には「潤滑剤はこのスペックの下で適用可能な認定品目表(PRI-QPL-AS5272)にて供給されるものとするとあり、さらにこのQPL要求は発行日(2005年7月)の2年後に有効であるとある。そこでA版の材料を取得したい場合、メーカはA版として出荷可能でありA版として受け入れる事に問題はないか。2007年7月からQPL要求が有効となるため早急に取得先を確認する必要があるので調査願いたい。
【回答】
当該スペックのPRI-QPLは2007年12月31日までは発行されない。なお製品の提供可能な供給メーカはAS5272の 6.4項で製品情報を関連づけている。またAS5272はMIL-L-46010と技術的に等価であるのでMIL-L-46010のQPLからAS5272.AS5272Aの可能な供給メーカを探すことも可能である。十分なPRI認定用プロセスが2007年7月までに完了しないために、B版用のQPLは2007年12月31日に延長される。(なおSAE-AS5272Bは2007年7月に発行済み)AS5272BがPRIによって認定されるまでの間、企業は取得製品の認定受理に責任をもたなければならない。
【事例】現時点で当該パーツ番号はQPL承認されていない。
某メーカの部品番号XXXXはMIL-DTL-53039Bの認定品として使用可能か。当該材料がMIL-DTL-53039Bの認定品と判断可能な資料の入手をお願いしたい。なお当該メーカは認定済みと言っているがDODの確認を持って対処したい。
【回答】
現時点でご指摘の部品番号XXXXを認定証明する認定証は当該メーカへ送られていない。なお認定証が交付された後、当該部品は次回のQPL-53039更新版にリストされることになる。現在の最終版QPL(QPL-53039-22)には当該部品番号XXXXはリストされていない。