【クルマのサイバーセキュリティー・ハブ】
2017.4.15
クルマのサイバーセキュリティー・ハブ
2年前におきた米国車チェロキーへの外部からのハッキングは、クルマがサイバー攻撃の対象になることをはっきりと示したことで、世界の自動車産業界に大きな衝撃を与えた。
自動運転をはじめ、近未来の自動車のあり方を標榜するSAEインターナショナル(米自動車技術会)は、昨年1月にいち早く発表したSAE規格J3016(Cybersecurity Guidebook for Cyber-Physical Vehicle Systems)により、クルマの開発の全工程を通じて設計にサイバーセキュリティが組み込まれるように構造化した、プロセスガイドブックとして、外部から悪用される可能性を最小限に抑え、画期的な機能を発揮する複雑なシステム設計を可能にしたノウハウ情報の提供に力を注いだ。
次世代の車はより複雑な電子システムを搭載し、その結果、多くのシステムは電子化され、さらに自動車外部の機器と連携するようになった。その結果、外部からのハッキングのようにサイバーセキュリティの強化が強く求められるようになったのである。
さらにSAEは、今年の6月には自身のWEB上で新しく統合ナレッジ・ハブ・サービスの展開を開始するが、その第一弾として「サイバーセキュリティ」のための知識統合サービスを開始する。このナレッジ・ハブでは次のようなサイバーセキュリティに関する知識集約的なサービスを展開する予定である。
■PUBLICATIONS:
サイバー・セキュリティに関するあらゆる規格やテクニカルペーパー、電子書籍などすべてをここに集結させて紹介・提供する。
■TRAINING:
専門家による最新のサイバーセキュリティに関する技術講習会やウェビナー(WEB上でのセミナー)の通知や教育実習をおこなう。
■EVENTS:
サイバーセキュリティの専門家たちによるネット上での討論やメール、などを紹介し、参加を呼びかける。
■DIRECTORY:
サイバーセキュリティの専門家やオーソリティの紹介をおこなうことで多くの関係者との交流を図る。
■NEWS:
世界中のあらゆるサイバーセキュリティーのニュースや記事、等最新情報を提供する。
(注)データクラフトはSAE正規販売代理店としてサイバーセキュリティに関するSAE出版物や規格、テクニカルペーパーなどの紹介をしています。
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