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MILスペック認定プログラムについて

2009.8.1

DODによる認定制度(Qualification Program)のあり方
 米国防総省(DOD)のMILスペック品目に対する認定活動は1952年に制度が発足して以来、永い年月をかけて現在に至っている。認定制度とは事前に認定をすることで、個別の物品取得に関わる試験や検査を不用にし、納期の短縮や何よりもコストの削減が主たる目的である。わが国のMILスペック・ユーザからも自社製品のMILスペック認定に関する問い合わせが多い。そこで今回はこういったユーザ向けにMILスペックの認定制度についてDOD標準化ジャーナルに発表された記事を紹介する。なお訳語のために読みにくい点はお許しください。【DCメール】 2009年8月1日 No.250

DODによる認定制度(Qualification Program)
■序言
 1952年に発足した米国連邦政府によるカタロギング・標準化制度は経済的、効率的見地により、カタログ・システムの設立、標準化および試験、検査など効率的な使用およびサービスを提供するために確立された。 国防標準化プログラム(DSP)はその使命を実行し続けている。今日、DSPの基本のうちの1つはDoD認定プログラム(DQP)である。DQPは、DoDが製品の有効性の改善によりそのニーズを満たすのを支援する。また、それは調達プロセスや業者や製品の評価および試験を短くすることで支援する。 DQPは取得コストを縮小することに成功しているのである。
■認定とは何か。
 認定とは取得に先立って、取得とは無関係に行なわれるプロセスのことである。その目的は特定な物品がMILスペックの要求に一致することが試験によって確証されるか、認定品の製造業者の能力を証明する(通常監査によって)かどちらかである。認定された製品は認定品目表(QPL)に掲載される。監査プロセスによって承認された業者は、認定業者表(QML)に掲載される。これらの記録は認定品目データベース(QPD)で電子的に保管されている。
■QPL対QML
 認定品目一覧(QPL)は認定された製品と取得できる業者の一覧を含んでいる。QPLは安定した設計や構成を備えた物品に通常使用され、それによって、高額な試験コストを招かずに、個々の製品に認定を与えることになる。対照的に認定業者一覧(QML)は個々の製品ではなく業者のプロセスおよび材料の外被に認定を与えることに注目している。QMLは非常に急速な技術的進歩を経験するか、無数の変化を持っている物品に、また個々の非実用的で過度に高価なカスタム設計の製品認定をする場合にとくに役立つ。
■QMLの場合はつぎのような製品に適用される。
 部品番号が認識されないような製品;、ハイブリッド超小型回路のような広範囲の技術をカバーする仕様書で取得された製品;そして プリント基板のような同様の特性を持った製品ファミリーの製品など。 QMLでは許容限があるために、代表的な例では最悪の試験を要する車両やまた材料とプロセスとの潜在的な組み合わせを含む試料のような製品には注意深く検査する。
■認定計画の意図
 DQPの意図は、製品が試験され、仕様書の要求を満たしたという満足を契約以前に証拠として業者は提供することを可能にし、また購入者は得ることを可能にすることである。あらかじめ製品および業者の認定をすることにより、認定は取得準備期間を縮小する。認定は、さらに、余分の初回品試験の必要性をなくすことにより試験コストを縮小する。試験が非常に高価で、長い時間をとる場合、それは特に重要である。要約すると、認定は巧みに計画実行する危険と品質保証の関係を最適化し、実行可能なサプライヤーからの信頼できる製品の連続的な有効性によって準備を改善し、業者の取得に先立つ能力の証拠用の要求を確立し、標準化し、そして、要求および連続的な製品品質改良への連続的な適合を保証するべきサプライヤーとの長期的な関係を築くということである。
■ペーパーレス・イニシアチブ
 以前は、QPLとQMLは印刷された文書として公表されていた。認定表が変わった場合は常に、改訂された出版(QPLまたはQML)は製品または業者を更新するために発行されていた。各管理する仕様書で概説される認定の技術的要求事項に加えて、認定業務はそれぞれ、製品と業者の最初の認定を管理するために、QPLかQMLの上の以前に認定品目および業者の保持と同様にそれ自身の管理手順を開発する。エンジニアリングからの支援に限度があるために、いくつかの認定業務は定期的な見直し時にのみ新製品または業者を加えることを考慮している。ほとんどのQPLについては、DoD 4120.24M、DoD標準化プログラム(DSP)政策および手続きで政策によって確立されるようにこの見直しは24か月ごとに生じる。DoD政策はすでに認定された業者が有効であることを保証するために、認定業務ではQPLを管理することを必要とする。また時々必要なことは製造業者の管理職員向けに認定品がまだ生産され、業者が製造工程または材料を変更していないことを証明させることである。業者がいくつかの変更を加えていれば、認定業務では業者がQPLに登録するために試験データを提出することを要求することができる。
■認定の更新業務
 QMLに登録されたものより機能的な技術については、認定業務は毎週変更することができる。しかし、新しい文書QMLを公表・管理するためのリードタイムのために、それらの変更は、一般ユーザには数ヶ月アクセスが可能ではないことがある。QPLおよびQMLの自動システムに認定品目を移行し、構築し維持することによって、現在の認定業務は必要に応じた変更を公表できる柔軟性を持っている。さらに新しいQPLかQMLが公表されるとすぐにユーザは全ての情報に対して即時、アクセスすることができるようになった。
■新しい認定品データベース(QPD)について
 QPDに関わる別の動機づけは、認定業務が管理するQPLに関連した重要な管理業務のうちのいくつかを取り除くような追加ツールを供給することであった。例えばQPDを保持するため、既に保証された業者の維持の場合、QPDは認定業務管理者への自動アラート通知システムを生成することができ、さらに公表される前にQPLが適切に準備されていることを保証するためにチェックすることができる。 中央契約業者登録(CCR)データベースからアドレス情報を引くことによって、QPDは自動的にアドレスを追跡し、登録された業者のアドレスが変わる場合、認定業務に警報することができる。業者の新しい生産設備への移動は、自動システムに移行することでQPLを構築、維持するように認定業務に促すことができるので大変重要である。
■新しいQPDの機能
 また認定業務は、今新しい試験データを提供するかあるいはQPLかQMLの上で保持される監査に従うことを業者に要求するような変更を公表する柔軟性を持っている。同様に業者コード(CAGE)がもはや、中央契約者登録データベースで「有効」状態でない場合、QPDは認定業務に警報を与えることができる。これは、供給者が停止あるいは差し止められなかったことを保証するために見直しするように認定業務に促すことができる。恐らく、QPDを開発したDoDの主な動機づけの背景にはDoD QPLの管理を改善することであった。ある業務の自動化や特別な通知をすることによって、QPDは、認定業務がそれらの割り当てられたQPLを最新にしておくのを支援することができる。
■競争の促進
 DQPの目標の1つは、競争を促進することであり、それを制限するのではないことで、これは管理のための重要な情報である。もし仕様書が長年認定要求をしているのも関わらず、認定業者がいない場合、認定要求を削除しそれを初回品の試験用の要求に取り替えるか、あるいは生産者が要求を満たすことができるように仕様書を変更するべく、見直し、修正する必要がある。ある業務の自動化によって、および特別機能の設計によって、QPDは、認定業務がそれらの割り当てられたQPLを最新にしておくのを支援することができる。QPDにアクセスするユーザは、政府か業者が指定した仕様書番号や連邦補給分類あるいは標準化エリアによって探索するような様々な検索オプションが用意されている。また、あるいは供給者の名前を使用してもよい。ユーザはみなさらにいくつかの非常に有用な機能にアクセスしてもよい。「CAGEコード別業者部品一覧」に加えて、NSNから捜すユーザはNSNが認定部品に関係しているかどうか確かめるために「NSN別政府指定コード」を見ることができる。
■QPLとNSN
 QPLの多くの部品がNSNを割り当てていないのは、それらが連邦活動によって直接購入されないからである。しかしながら、NSNがQPLの政府部品に関係している場合、ユーザは特定の政府部品のためのすべての認定業者生成するために「政府指定別業者」を選ぶことができる。この新システムは既にDQPを革新し始めたのである。
 
 
 
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