2015.6.1
【装備品輸出と共同開発】
■装備品輸出と共同開発に求められるもの
NATOカタログ(すなわちNCS)とはNATO加盟国とその援助国から形成される各国装備品の類別情報を標準化したデータベースであり、既に世界の68か国で採用されている世界の共通装備品デー
タベースである。NCSとは基本として各国が調達した装備品や企業情報を自国で管理し相互に提供しあうものである。何故このような機構が必要かというとロジスティクスの観点から言えば各国は共通した装備品を取得・運用することで最も重要な即応性(レディネス)を手に入れることができるからである。
例えば……
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2015.5.15
【窪んだ軍(Hollow Force)への補強策となるか】
■窪んだ軍(Hollow Force)
2007年に発行された米国議会向け報告書(CRS)では当時の日本の抑制(Japanese Restraints)と題する項目の中で次のように報告されていた。
日本政府はF-22の購入を助長するかどうかの問題を提起することで自衛隊を増強することに多くの法的・予算上の問題に直面している。現状の武器輸出についての自主規制の下では、日本は原則として他の国々へ武器部品および研究データを輸出要求する共同開発に参加できない。
この禁止は日本とアメリカとのミサイル防衛に取り組むことを可……
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2015.4.30
【グローバル・ロジスティクスへの架け橋】
― NATOカタログ(NCS)の概念と変遷 ―
NATOカタログへの関心が高まっている。同盟国等への後方支援策として国際貢献や装備品輸出を巡っての論議が活発化している証拠である。NATOカタログはNATO Codification System(NCS)といい、NATO装備品管理システムのことである。わが国にとってNATOカタログは装備品における世界との共通化事案である。1950年代に米国を発祥の地としたグローバル・ロジスティクスの概念は半世紀以上にわたり徐々に世界各国に浸透し現在ではNATO加盟国にと……
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2015.4.14
【MILスペック研究②】
―認定品調査と認定制度―
データクラフトの認定品調査は多くのプライム・ユーザにとって重要度が高くまた慎重に扱われている。その理由はこれらユーザにとっては認定品であるか否かが取引に重大に関与し取得業務に多大な影響を与えるからで、これらわが国の代表的なユーザは認定品以外は使用しないからである。また認定品メーカが自社製品を認定済みと回答してもプライム・ユーザの意思決定機関では信用度や精度は低い。DODなどの公的機関による認定認証がないと使用できないとしている。データクラフトの認定品調査は精度が高いと評価されるのは……
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2015.4.1
【ダッシュ30への熱き想い】
-わが国防衛装備品の将来展望-
NATO(北大西洋条約機構)が提唱する世界共通の防衛装備品番号(NSN)には世界各国の「国別コ-ド」が織り込まれている。わが国のコ-ドは「-30」( ダッシュ30と呼ばれる )である。しかしダッシュ30を付けた装備品は存在しない。それはわが国がこの装備品体系を導入していないからである。しかし今や国連や海外諸国から国際的な装備支援が求められるなか、わが国のダッシュ30装備品も満を持しており、そのためには可及的速やかにNSN番号体系への移行が求められている。今回は昨年NATO防衛……
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