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GSAからの災害救済と緊急時の備えと題するメールについて

2007.2.4

米国政府機関のひとつであるGSA(General Service Administration:共通役務庁)は米国政府の物品買い付け窓口である。今回の通知はGSAから全米の各省庁あてに送られたもので「災害および緊急時における新・供給体制が整った」ことを伝える内容となっている。またひとつ米国は強固な構えとなったようである。

災害救済と緊急への備えのお知らせ
Disaster relief and Emergency preparedness (災害救済と緊急時の備え)と題するメール内容は以下のとおり。

最近の歴史はアメリカに災害の準備を、それも強力な対応策をもつことを教えてくれた。それがGSAによる「災害救済と緊急時の備え」という特別のカテゴリーを導入させた理由である。これは緊急時における包括的で、完全な資源を必要とする全政府諸機関向けのクイック・ガイドである。

この新しいGSAカテゴリーは、緊急時に対処するためのあらゆる資源を縫合している。過去5年もの間、アメリカの新世代は「災害」という言葉の意味を知ることになった。9.11の全米的な悲劇から2004年12月26日の世界が震撼した津波や破壊的なハリケーン「カトリーナ」の影響まで、アメリカ人は多くの悲劇、それは人災であれ自然災害であれーを目撃してきた。

これらすべての緊急事態は、アメリカ人のもつ安全性、セキュリティおよび平和に対する必要性といったものを強化した。そしてGSAは豊富な供給源とサービスで対処した。GSAはいかなる場合においても率先して支援し速やかに対応する。それが災害救済と緊急時の備えとして「GSAアドバンテージ」を導入した理由である。

「GSAアドバンテージ」はアメリカがリーダーシップをとる必要のあるときに効力を発揮する世界的な資源に対するクイックガイドである。「GSAアドバンテージ」は、その要求が準備や介入、反活動に対する解決策であれ、また緊急事態後の後方支援策であれ、堅く対応することで、あなたがたの代わりとなって処置を講ずるであろう。

さらに詳しい情報は、www.GSAadvantage.govから、「災害救済」カテゴリを選択するwww.gsa.gov/elibraryからGSAスケジュールを確認し、カテゴリーから「災害救済」をクリックください。
これにより平時はもとより生死を伴う緊急事態の際において、GSAはあなたがた、各政府機関のニーズを満たすことを約束する。今まで以上に。

New GSA category showcases resources for dealing with emergencies.

During the past five years, new generations of Americans have come to know the meaning of the word “disaster.” From the national tragedy of9/11 to the world-rattling tsunami of December 26, 2004, to the devas tating effects of Hurricane Katrina, Americans have witnessed disasters – both human-made and natural.

All these emergencies and more have fortified America’s needs for safety, security and peace of mind. And GSA strives to meet those needs with a wealth of supplies and services. GSA is determined to proactively assist and promptly respond, no matter what the circumstance. That’s why GSA has introduced its Disaster Relief and Emergency Preparedness Category on GSAAdvantage!® – it’s a quick-reference guide that showcases a world of resources for times when leadership and action are essential. Whether the requirement is readiness, intervention, counteractive solutions, or post-emergency logistics, GSA stands firmly in place, prepared to take action on your behalf.

For further information, please visit www.GSAadvantage.gov and select “Disaster Relief” under the Special Categories portion of the main page. Or peruse the Schedules e-Library at www.gsa.gov/elibrary and click on “Disaster Relief” in the Category Guide.

Whether you are experiencing business as usual or a life-threatening emergency, GSA is committed to meeting your agency’s needs – now more than ever before.

GSA(共通役務庁)とは何か
GSAは米国共通役務庁と訳され、米国連邦政府おける3つの中央省庁(他は人事管理庁と行政管理予算庁)である。以下はGSAのHPからの抜粋である。

GSAの任務:
我々は, 米国連邦政府の職員が任務を実行するために必要な職場や物資、役務、およびソリューションを最も妥当な価格で提供する。GSAは政府職員が事務所,や倉庫, 森林, または政府の車にかかわらずどこでも活動できるよう膨大な任務環境で従事している。この任務によりGSAは職場, 保障, 家具,設備, 物資, 道具, コンピュータ, および電話を提供している。

GSAはまた,職員の旅行や移動を提供し, 政府の車両を運用し, 在宅勤務センターや連邦政府の保育センターも管理し、歴史的な建物を保存し、芸術を計画し、政府方針を 策定し、提唱し、評価する役割を担っている。

GSAの歴史
GSAは1949年7月1日に元ハーバート・フーバー大統領によって掌握された大統領事務局の勧告の結果、連邦政府資産管理条例のセクション101により設立された。当事務局は取り扱う物資や職場などを提供する上で、無意味で余分な費用, および混乱を避けるため4つの小局を一つに統括することを勧告した。

1949年以来, GSAは, 国内のあらゆる政府の重要な職務を行うために連邦職員を雇い, 物資や役務を提供している。GSAは, 交渉によって民間市場から毎年1400億ドルの物資や役務サービスを契約する。.GSAはおよそ1万5000人の職員を雇って, 約130億ドルの年間予算を持っている。

GSAメモ
日本の官公庁にはない役割を持つGSAは、全ての政府機関で使用される物資や役務調達を一手に引き受ける、莫大な権限を保有している機関である。また、GSAの調達や契約制度は世界に開かれており、一定の審査において企業やその物資・役務は登録され、入札によっては莫大な調達が発生する
可能性を秘めている。

例えば過去の例では、ある韓国の事務用品メーカーはペーパー・クリップを落札したために、全世界の米国政府諸機関で使用されるクリップの提供により莫大な利益をあげたと報道された。また日本の某メーカーのコンピュータが大量に受注されたケースなどは記憶に残っている。今後益々その門扉は開かれる。

GSA と MILスペックとの関わり
連邦スペックとの繋がりについては過去のDCメールで何回か紹介したが、ここに改めてGSAの立場から紹介する。

CID(民間品目記述表)について
連邦スペックや民間規格に準拠した製品や物品の特性を簡単に記載したもの。その結果、特別な要求に基づいた設計や試験、品質検査、梱包、マーキングなどが不要になった。連邦スペックは少なくなる傾向にあり、逆にCIDは今後増える傾向にあるとしている。CIDはGSAにより管理される。