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【PSM・BCA・LA】

2012.10.15

ー新PBLガイドブック3部作の対訳版-

2005年にDODから発行された初版PBLガイドは昨年大きく書き換えられ、その名もPSM(プロダクトサポートマネージャ)ガイドとなった。そして新たにBCA(ビジネスケース分析)ガイドとLA(ロジスティクス評価)ガイドも用意され改版PBLガイドブック3部作として装備品のライフサイクル全体にわたってプロダクトサポートを構造的に解説している。この新しいガイドブックは次世代におけるPBLプロダクトサポート戦略の実装と取得コミュニティを支援するための指導書として用いられている。弊社ではこのほどこれら300ページを超える3部作の対訳版を完成させ今後のPBL研究の原典とする予定である。( DCメール 2012年10月15日 No.327)

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■PSM(プロダクト・サポート・マネージャ)ガイドブック
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Product Support Manager Guidebook-April 2011 Department of Defense (144 pages)
ーまえがきからー
経験豊富な指導者はロジスティクスが軍事戦略や作戦の成功の鍵であることを認識している。歴史的にロジスティクスは許容可能な即応性レベルで戦闘能力を能率的かつ効果的に提供する方法に焦点を当てている。ライフサイクル全体における武器システムのプロダクトサポートはプログラムマネージャやロジスティシャンの最大の焦点となった。そこで米国防総省(DoD)の取得・武器システムのサポート方法を合理化するために多数の提唱が1990年代後半に導入された。
これら提唱のひとつであるPBL(パフォーマンスベースド・ロジスティクス)は基本的にロジスティクス・サポートを構造化された方法に変革し戦闘員への有効性を可能にするプロダクトサポートの結果とサービス提供を直接結んだ。そして戦略に基づくその成果はその時以来進化をし続けてきた。予算を縮小しコストを増加させる時代にロジスティクス・サポートの解決法は提供コストと戦闘員による結果のバランスを上手に取る必要性がある。このガイドブックはで戦闘員による成果とコスト要求を最高に満たす機能とプロバイダとの統合を決定する際にプロダクトサポート・マネージャ(PSM)を補助するものとなる。
このガイドブックはプログラムマネージャ(PM)やプロダクトサポート・マネージャ(PSM)また新しいプログラムのためのプロダクトサポート戦略の開発や実装、旧式プログラムからの主要な変更または既存分野システムのためのプロダクトサポート戦略の再検証や再設計を行うようなサポートスタッフのためのツールである。このガイドブックはライフサイクルコストと即応性を最適化するプロダクトサポート戦略に基づく定量化が可能な最高の値の成果を識別、開発、実装、勧告そして測定することに焦点を当てている。それはシステムの成果目標のためのプロセスの輪郭を描き責任が割り当てられていることを保証しこれらの目標を達成するためのインセンティブを提供しライフサイクル全体のシステムの信頼性、可用性、保守性およびライフサイクルコストの管理を容易にする。それはプログラムのライフサイクル全体を通し戦闘員の成果要求を達成するために統合取得と維持の枠組みを提供しようとしているのである。(後略)
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■BCA(ビジネスケース分析)ガイドブック
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DoD Product Support Business Support Guidebook-April 2011 Department of Defense (111 Pages)
ーまえがきからー
プロダクトサポート・ビジネスケース分析(以下、BCA)ガイドブックの使命はビジネスの影響やリスクを調べることによって計画を識別し比較することで意思決定を補助する構造化された方法論を紹介している。BCAは利害関係者や意思決定者と意思決定によって影響を受ける全体的な効果の評価を企業全体の視点でそれらの重点を介しており他の意思決定支援分析とは多少異なる。BCAは経済分析、コスト便益分析および便益コスト分析である。つまり大まかに言えばBCAはコストと利益とリスクを模索する価値分析が客観的に文書化されたものである。BCAは勧告とそれに関連する特定の行動と組織の目標を述べ望ましい結果を達成するための実施計画で締めくくっている。BCAの一つの用途は戦闘員の機能と余力性のある最適な均衡を実現するプロダクトサポート戦略を識別するためにPSM(プロダクトサポート・マネージャ)を支援することにある。
BCAは意思決定者の判断に代わるものではない。むしろそれは信頼性の高い意思決定を行うことができるような分析、標準化および客観的な基盤を提供する。複数選択を評価する際にBCAは包括的に公正性を正確に比較する必要がある。PSMは特に主要なプロダクトサポートの決定がこれらの新規または変更された資源要求でその結果についてBCAを準備する。BCAはプロダクトサポートのすべての用途で重要な投資と戦略的意思決定と指導を発揮することができる。たとえばBCAは業務を変革するかどうかの決定を支援するウェブに基づいた訓練課程を開発し統合されたプロダクトサポートの解決法を開発しまたは廃棄する可能性がある。(後略)
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■LA(ロジスティクス評価)ガイド
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Logistics Assessment Guidebook – July 2011 Department of Defense(108 pages)
ーまえがきからー
ロジスティクス評価(LA)ガイドブックはプログラムのサポータビリティ計画の分析である。好ましくは分析が直接プログラム評価されることに関連しない対象専門家(SMEs)による独立した公平なチームによって実施されるべきである。 LAはコンプライアンス監査ではなくプログラムオフィスのプロダクトサポート戦略と同様にこの戦略が成功し余力性あるコストでシステム運用につながる方法の評価を効果的かつ有効に評価するといえる。LA,法令、規制と軍機関の必要書類の一部は見直されマイルストーン決定の前に完全性を評価する。焦点はプログラム計画と方法論に根拠があり正常に実行できるかどうかにある。初期設計が影響を受ける可能性があるプログラムでLAを実施し各マイルストーンで計画を再評価しその後も定期的に設計が成熟するにつれ持続可能なシステムを配備するために重要となる。また今日の取得カテゴリ(ACAT)プログラムは複雑化し他のシステムと統合され特に上級の意思決定者に様々なプログラム間での戦略的な取引を行うための重要な情報を提供している。
残念なことにいままではDODにはコスト削減とLAからコスト回避を測定し記録するための効果的な方法がなかった。プロダクトサポート以前の問題が検出され訂正されたがより多くの潜在的なコスト削減と回避があった。たとえば艦船乗組員を検討しているなかでその設計が適切な数の乗組員の大きさを反映していないことが確認された。これにより艦船建造後のコストと日程が重要であることが識別された。
また航空機と地上車両システムの統合問題は設計の早い段階でシステム識別とその軍機関がクリアランスが少ない上で展開することを計画していたプラットフォームと互換性がなかった。;不十分な電源要求は保守作業をサポートするために、そして不十分な設計による自律型ロジスティクスシステムはその使命を遂行するシステムを妨害していた。これらの問題は設計の審査や是正措置を実施するために高いレベルでのリーダーシップが要求されることになった。(後略)
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