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【MILスペック&規格調査サービス】

2020.4.26

弊社は永年にわたり、MILスペックや海外工業規格を提供するだけではなく、内容に踏み込んだ調査やサービスを展開しています。規格ユーザは記載された言葉のひとつひとつを理解し、正確に把握することが求められています。規格ユーザがこうむるトラブルの多発、コストの増加そして信頼性の低下など目に見えない被害がその成果を大きく妨げているからです。
規格ユーザは必要規格が改訂されるたびに精査し部品や材料を決定しますが、現実問題として受入検査時に多くの問題が生じています。これらの問題を解消するためには、規格ユーザの環境を整備して情報収集能力や理解力、問題解決能力を高めることはもちろん、関連部門や取引先に対しても知識レベルの向上、問題解決能力のスキル・アップなど、横断的な意識改革を徹底する必要があります。すでに着手した弊社ユーザがこれらの問題を解消していることが何よりもその事実を明らかにしています。
たとえば某大手メーカでは取得装備品が認定品であるかが大きく取引に影響しますが、認定表に無ければ認定品ではないと決めつけてはいません。ユーザによれば弊社サービスはピンポイントでエビデンスを引き出してくれるので精度が高く利用価値があり、ゆえに弊社からの情報は社内でも慎重に取り扱われるとしています。
弊社では、ユーザが安心して工業規格に関する問題解決をするためのピンポイントな支援をすることにあると考えています。そして、工業規格を利用するうえで、ユーザは目に見えない被害環境を是正することで業務効率を向上させ、しいては信頼性の高い自社製品やサービスを生み出す源になっていることを是非自覚していただきたいと考えています。
例えば、最も利用が多いひとつとされる米国SAE(Society of Aerospace Engineers)工業規格-AMSスペックの立場から紹介しましょう。AMSスペックは多くの製造メーカとそのユーザからの総意で成り立っています。その意味でAMSスペックはこれらメーカやユーザの総意であるといえます。またAMSスペックはこれらメーカやユーザの自由意志によるスペックであるともいえます。
そしてAMSスペックはこれらユーザに対して有益で、補助的な「標準化」情報として利用されます。規格やスペックの利用に同意するということは、即ち「経済的において無駄を省く」ことです。AMSスペックに表示された寸法や製品特性は、SAEが総括的に検討を図ったうえ、すべてを考慮した結果の表記となっています。
またすべてのスペックは、記述的に、また技術的に有効であることを保証するために5年ごとの定期的な見直しが行われます。AMSスペックは技術的にいかなる先端性があっても必ずしもスペック改訂の要因とはなりませんが、設計や製造にはお金がかかるだけにコストに関する要因はスペック改訂の最も基本的な要因となっています。
AMSスペックは、航空宇宙分野における原材料の製造や使用を単純化することで大いに貢献しています。製造メーカとユーザは一致協力し、自発的にAMSスペックを使用することでお互いに協調しています。生産無くして使用もありえず、双方の努力は欠かせないところです。
ところで、弊社では工業規格の内容に不明な点がある場合、また誤記あるいは修正を必要とする部位が見つかるたびに規格団体に調査を依頼しています。またこれらの場合多くは迅速に修正され、再公表されています。また規格団体ではこれらの指摘に対して素直に感謝の意を表明しています。
こういったことはそれだけわが国ユーザの意識あるいは知識が変わってきたことを物語っており、意識改革を強く推進してきた弊社としてはまさにわが意を得たものと感じる次第です。ただこのような事例はまだ一部のパワー・ユーザに限られており多くのユーザは工業規格を昔からの固定概念、すなわち「与えられたもの」として捕らえているようです。国民性の違いもありますが海外諸国、特に米国では常により良い規格を作るために多くのユーザの見解や指摘を求めています。弊社では今後ともより望ましい規格環境の維持に努力しまた協力しています。